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被災した村口米穀店 地元産米主役に再出発(2024/04/18) (2024/04/18)
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復活した村口米穀店
 令和2年7月豪雨から3年9カ月―。球磨川沿いで甚大な被害を受けた人吉市上薩摩瀬町の村口米穀店が、11日にリニューアルオープン。その日の朝に精米したランチなど人吉球磨産の「米が主役」の新たな取り組みで再スタートを切った。
 村口米穀店の4代目、村口隆さん(54)によると、球磨川右岸の通り沿いで昔から営む老舗。
 薩摩瀬通りのにぎわいを取り戻そうと、令和2年に米穀店を継ぎ、老朽化した機材を購入したり、手焼きせんべいの販売を始めるなど活動を始めた矢先に豪雨災害が発生した。
 床上2メートルまで浸水する全壊判定を受け、公費で解体。再開断念も考えたが、更地が増える生まれ育った地域を盛り上げようと一念発起。なりわい補助金を活用し、1階は店舗、2階は事務所の木造2階建てで新築した。
 しかし、これまでと同じやり方では米の消費が見込めないとして、ランチの提供を新たに始めた。
 「こめやのランチ」は月替わりの限定20食。「米が主役」で、地元の薩摩瀬産をその日の朝に精米した炊きたてにこだわり、おかずは米との相性を第一に考える。
 4月は「生姜焼き」。ふっくらした炊きたての白米と春野菜(筍)の味噌汁、新ショウガたっぷりの豚生姜焼き、三宅養鶏場の卵を使った甘めの卵焼き、小鉢2種、自家製の漬物、米粉プリン、コーヒー(セルフ)と品数豊富で1食1000円。来月は「ハンバーグ」の予定。
 また、小麦アレルギーの人にも安心な米粉のどら焼き、せんべいなども人気を集めている。
 スタッフも全員が被災者で、料理を担当する宝来町の江島虎之介さん(27)は「コミュニケーションを大切に、米をおいしく食べてもらえるようにしたい」、村口さん、ゆりさん(51)夫婦は「皆さんのおかげでここまでこれたことに感謝したい」と話していた。
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