| 学校や地域での挨拶の励行に、素直に従う子ども達。しかしその反面、一部の家庭では、見ず知らずの相手に返事をさせないと漏れ聞く。わが子に、信じる心ではなく疑心を勧める後ろめたさと、現実の狭間で苦悩する家庭は増えている▼そのきっかけのひとつが7年前、小学生に挨拶された男性が、いきなりその子を殴打した事件。純粋に、大人を信じた子への暴力の罪は極めて重い。学校や地域ぐるみの挨拶励行が、犯罪抑止につながる点は理解しても、そんな危険性を恐れる保護者は少なくない。子どもらが“信じる”機会は、年を追うごとに減少する▼信じるといえば日々、多くの人が参考とする気象予報。気象庁は今冬を暖冬と予測するも、実は厳冬。日常の天気も鵜呑みでは、いざとなれば災難と思うだろう。情報を信じるか否か、またその程度に差はあれども、判断は自己責任との気持ちならば、次の対応に苦労することはないはずだ▼職場でのある事件で、人間不信に陥った友人がいる。しかしそんな彼でも、わが子の無事の成長と、それを信じる気持ちが生きる糧となり、彼を支えている▼人を信じる心に宿る力を、“信じる”ことから始めよう。 |