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特集−
土曜レポート
「郡市の高校再編“後期”対象3校とも思い複雑」 |
存続求め意見相次ぐ
県教委は後期実施計画案作りへ
県教育委員会は少子化が進む中、教育環境を確保する目的で「県立高等学校再編整備等基本計画」を策定済み。前期、中期、後期(平成19年度から27年度)に分けて再編・統合を進めている。1月下旬、県教委が後期対象の多良木、南稜、球磨商業の3高校で開いた基本計画に関する説明と意見交換会では、「なぜ」という疑問と、存続を求める意見が相次いだ。(佐々木 祥人)
●「吸収」でなく「対等」と強調
「高校は地域とのかかわりも深い」「上球磨、中球磨、人吉下球磨のバランスを」―。3高校で開かれた説明会には、高校所在地の小中学校、高校の保護者など合わせて約400人が出席。地域事情も絡み意見は多岐に及んだ。
県教委は、人吉球磨10市町村の生徒が3校へ進学している現状を踏まえ、後期実施計画(平成25年度から27年度)案ができた段階で郡市民に説明する考えを明らかにした。
3校を2校に再編・統合する理由の一つは、「近年、募集定員を下回り、今後も生徒増が見込まれないため」とし、吸収ではなく対等であることを強調。既存の校地は活用するが、まったく新しい学校としてスタートすることを伝えた。
新しい学校の開設以前に入学した生徒は当該校で卒業するのが原則。新校開設と同時に対象校の募集を停止するが、募集停止後2年間は当該校の校地で存続する見通し。
●「学級数を減らしたらどうか」
3校の説明会で保護者などから出た意見や要望の一部は次のとおり。
【多良木高校】
「高校再編はどこかで対立を生む問題と思う。学級を減らし、定員割れしないようにするといいのでは」「地域経済や公共機関ともかかわりがある。これ以上地域が寂れないようにしてほしい」。
【南稜高校】
「バランスが崩れると、人吉球磨は疲弊する」「どうなるか早く決めてもらわないと困る。今、(統合する)あさぎり中学校のことで頭がいっぱい。高校もかと思うと、やめてくれと言いたくなる」。
【球磨商業高校】
「県南に商業高校は1校。素晴らしい実績も見てほしい」「球磨郡の中心にあり、立地条件からしても残すべき」「40年の歴史と伝統が築かれている」「卒業生の相当数は郡市で活躍している」。
●学校規模などこれから検討
このほか3会場では、毎年、人吉球磨から100人を超す中学生が郡市外の高校に進学している状況を残念とする声や、せめて3年間の余裕がほしいという意見などもあり、山本國雄政策監兼高校教育課高校整備推進室長らは「開校は25、26、27年度のいずれか。どういう学校にするか、規模なども含めてこれから検討する」としている。
今回の説明会では、出席者が声を荒げることなく冷静だったのも特徴。町議の一人は「建設的な意見も出たし、(県教委の)説明も丁寧だった」と振り返る。多良木高の松原知弘PTA会長、南稜高の田中修一育友会会長、球磨商高の地下克明育友会会長それぞれ、「できるだけ早く、後期実施計画案を明らかにして説明会を」と望む。
●高校所在地の町長は今後?
しかし、上球磨に高校を残そう協議会会長の松本照彦多良木町長は「計画案が決まれば、(案が)変わることはないだろう。県教育委員の皆さんにもぜひ、現地を見ていただきたい」と話す。県教委には要望書を提出した経緯があり、「何らかの形で協議会の思いを伝えたい」としている。
愛甲一典あさぎり町長は、10日以降に南稜高の存続要望書を県教委に提出する方針。「危機感を持ち、対処していかねばならない。議会、保護者会などと日程を調整したい」と言い、森本完一錦町長は「生徒数が減ったからといって3校に限定して統合を考えることや説明会の在り方は疑問。県教委の動きを静観したい」と話す。
県教委はこれから、後期実施計画案を練る作業に取り掛かる。
(2月4日掲載 ) |
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