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球磨川くだり(株) 運休続き昨年度赤字(2024/05/16) (2024/05/16)
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株主総会であいさつする松岡市長(左)
 球磨川くだり(株)(社長・松岡隼人人吉市長)の株主総会が15日、同市下新町の複合観光施設「HASSENBA」で開かれた。昨年度(令和5年3月~同6年2月)も運休による厳しい状況となり、2257万2900円の赤字となった。
 一方、今年度は令和2年7月豪雨以降、運休していた「清流コース」を4月に再開。ゴールデンウイークは予約満席で臨時便を追加するなど好調なスタートを切ったが、「船頭不足」が大きな課題となっている。
 総会は非公開であり、上程された全議案を原案どおり可決。
 説明によると、昨年度は3月からコースを短縮した「復興コース」を運航した矢先、5月の大雨による増水の影響で、航路の堆積土砂により運休。遊覧船「梅花の渡し」とラフティングのみの運営を余儀なくされた。
 川下りの運休により、複合観光施設「HASSENBA」自体への集客が想定により見込めなかったため、飲食事業は前期比81.4%、物販事業は同101.1%のほぼ横ばいの状態となった。
 ラフティング事業の客数は1025人で前期比84.3%と減少、「梅花の渡し」は目標値145%となったが、清流コースの売り上げをカバーするほどの実績にはならなかった。

●船頭確保 最大の課題
 今年度の事業計画によると、「船頭の確保」を最大の課題に掲げる。現在、社員船頭2人、ベテラン船頭を含むバイト形態は数人という状況の中、地域おこし協力隊としての募集を行っている。
 そんな中、10年来運休している急流コースの復活も待望されているが、豪雨災害後の航路確保、急流を下る操船技術を持つ船頭不足など課題が山積しているという。
 複合観光施設「HASSENBA」にあるカフェは、豪雨災害後に市内で相次いで開業したカフェとの競争が激しくなる中、ランチメニューの充実、開発、スタッフのスキルアップを図る。
 ラフティング事業は個人客が順調に集客できている。球磨川ラフティング協会と連携し、更衣室やシャワールーム、備品倉庫を兼ね備えた「KUMAGAWABASE」の活用を予定している。
 松岡市長は「今期は復活した清流コースの運航のため、出水期を迎えるが国、熊本県の協力を得て航路の確保に努めたい」と話した。
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